NetSuiteの「内部ID」と「外部ID」って何?
NetSuiteを活用するうえで、データの識別に欠かせない「内部ID」と「外部ID」。これらは、スクリプト、API連携の中で頻繁に登場する重要なキー情報です。今回は、それぞれの違いや特徴、注意点について、わかりやすく紹介します。
定義 | NetSuiteが自動で付与するID | ユーザーが任意で設定する識別子 |
ユニーク性 | レコードタイプごとに自動で一意 | レコードタイプ内で一意になるよう管理が必要 |
設定方法 | 自動 | 手動でUIやCSV、スクリプト等から設定可能 |
利用シーン | スクリプト・保存検索・内部処理など | 外部システムとの連携、データ同期に便利 |
環境間での引継ぎ | 不可(移送先で新しいIDが再発番される) | 可(同じIDでレコードを更新・識別可能) |
内部IDはNetSuiteの各環境(例:Sandbox、本番)で独立して管理されるため、オブジェクトやレコードを移送した際、元の内部IDは保持されません。
つまり、Sandbox環境で「123」という内部IDだった保存検索が、本番環境では「567」に変わることもよくあります。
このため、内部IDを前提に処理を組むと、環境差異で動作しなくなるリスクがあるので注意が必要です。
外部IDは、NetSuite外のシステムやデータとの連携で特に活躍します。
- CSVインポートで外部IDを指定すると、既存レコードを更新したり、新規作成と区別できる
NetSuiteでは「内部ID」と「外部ID」の役割を正しく理解することで、より安定した運用と柔軟な連携が可能になります。
環境移送時の内部IDの注意点や、外部IDの活用方法を踏まえて、日々の運用にぜひ活かしてください。