SDFとは?
SDF(SuiteCloud Development Framework)は、NetSuiteのカスタマイズ要素(スクリプト、カスタムレコード、フォーム、ワークフローなど)をローカル環境でプロジェクトとして管理・開発できるフレームワークです。これにより、開発者は構成要素をファイルとして扱い、コードや設定を体系的に管理することが可能になります。
SDFは主に開発効率と品質の向上を目的として設計されていますが、その仕組みを活用することで、異なるNetSuite環境間でのオブジェクト移送(デプロイ)も実現できます。今回はこの利用方法について焦点を当てご説明したいと思います。
異なる環境へのデプロイ
たとえば、開発環境Aで新しいワークブックを作成したとします。従来は、本番環境Bで同じ構成を手作業で再現する必要があり、設定ミスや作業負担の原因となっていました。
SDFを使用すれば、環境Aで作成したワークブックをSDFプロジェクトとしてエクスポートし、コマンド(例:suitecloud project:deploy)を実行するだけで、環境Bに同一内容を正確にデプロイできます。
この際、対象オブジェクトや依存関係はXML構成ファイルで定義されるため、移送内容の確認や変更が容易です。さらに、複数のカスタマイズ(カスタムレコード、フォーム、スクリプトなど)を一括で管理・移送することも可能で、リリース作業を効率化します。
このように、SDFを活用することで、環境間でのオブジェクト移送を自動化し、再現性の高いリリース運用を実現できます。
まとめ
SDFはNetSuite開発を体系的に管理できるフレームワークであり、その機能を活用することで、異なる環境間への正確かつ効率的なオブジェクト移送を実現します。

