NetSuiteのトランザクションレポート機能とは?
NetSuiteは、クラウド型ERPとして企業の財務・会計業務を中心にさまざまな業務を統合的に管理できる強力なプラットフォームです。
その中でも、意思決定に不可欠なのが「レポート機能」です。今回は、NetSuiteの標準レポートの中でも特に利用頻度の高い「トランザクションレポート」について、分かりやすく解説します。
トランザクションレポートとは?
トランザクションレポートは、その名の通り、NetSuite内で記録されたあらゆる「取引(トランザクション)」データをもとに生成されるレポートです。具体的には以下のような取引が対象になります。
- 請求書や見積書、発注書などの販売・仕入に関わる書類
- 入金・支払・仕訳帳などの財務取引
- 在庫移動や返品などの在庫関連取引
こうしたデータを元に、仕訳ベース、帳票ベース、日付・部門・取引先別など、様々な切り口で集計・表示できます。
カスタマイズのポイント
NetSuiteのレポートは、単に見るだけでなく、自社のニーズに合わせてカスタマイズすることができます。
たとえば:
- 表示項目の追加・削除(取引先コード、部門、プロジェクトなど)
- 並び順や集計単位の変更(日別・月別など)
- フィルタ条件の設定(取引日、ステータス、金額範囲など)
- ExcelやPDF形式でのエクスポート
SQLやコード不要のGUI操作
NetSuiteの大きな魅力のひとつが、レポートの作成・編集を専門知識なしでGUI(画面操作)だけで行える点です。他のシステムのようにSQLを書いたり、プログラムを組む必要はありません。
- ドラッグ&ドロップで項目を追加
- チェックボックスでフィルタを設定
- ボタン操作で並び順や集計方法を変更
これにより、会計・経理担当者や非エンジニアの現場スタッフでも、直感的にレポートを構築・更新することができます。
レポートと保存検索の違いは?
「保存検索」との違いが気になる方も多いですが、簡単に言えば:
- レポート:帳簿・会計に基づく集計表(見た目も整っていて帳票出力向き)
- 保存検索:条件を指定して自由にデータを抽出できる柔軟な検索ツール
つまり、定期的に帳票として印刷・提出したい場合は「レポート」、柔軟にデータ分析したい場合は「保存検索」が適しています。
まとめ
NetSuiteのトランザクションレポートは、企業の日々の取引データを可視化・分析し、正確な経営判断を支える強力な機能です。カスタマイズ性も高く、自社の運用に合わせて柔軟に活用できる点も魅力。さらに、SQLなどの専門知識がなくてもGUIで簡単に扱えるため、現場主導での情報活用にも適しています。
うまく使いこなすことで、業務の効率化と精度向上が期待できます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。